今回の事例は玄関庇を板金でかつパラペット納めにしているもので発生していました。
調査当初、屋根に登って目についたのは下記の写真の箇所・・・
上の写真は庇の板金と屋根瓦取り合い部分、下の写真は庇板金の継ぎ目(ハゼ)部分を撮影したものです。
いくつか納め方としてはNGなところがありましたので、恐らくこの辺りが原因かと思い庇板金の伏せ直し(下地改修含む)の見積もりをいたしました。
工事が始まり、板金を捲ってみると・・・上記写真の様な状況・・・
軒裏(モルタル仕上げ)の下地(軒の支え部分)になっているはずの木材が腐って残骸になっています・・・
恐る恐る下に降りて軒の具合を見たところ・・・
自重に負けて垂れ下がり始めています・・・
作業を始めて数時間しか経過していないのにこのようになるということは、今まで屋根板金と軒のモルタルの繋ぎ目の接着など全体で何とか現況を保っていただけのようでした。
この日は大気の状態が不安定だったため、まずは屋根下地の補修を優先し垂れ下がっている部分に支えを入れておきました。
支えを入れつつ雨漏り原因を探っていると明らかな原因がありました。
上記写真の〇印に雨水の落とし口があります。
普通軒先側にあるはずの落とし口が何故と思ったところ、軒の中で板金の箱樋を使いわざと奥に取回していました。。。それが錆びて穴が開いてしまい、軒裏の下地を腐らせてしまった・・・というわけでした。
恐らく建てた業者さんは見た目をすっきりしたデザインとさせる事を優先してこの様にされたのだと思われますが裏目だったようです。
現在工事途中の為、まだ完成写真はありませんが、現在パラペット型ではなく、通常の庇型の屋根で造り直しております。。。