少し前になりますが、生前祖父が継続的にメンテナンスを受注していたお客様より屋根替えの依頼があり、実施しました。
瓦は土葺きで地元で焼いた瓦が使われていて歴史を感じます。
お客様のお話では前回の屋根替えは60年程前との事で、葺き替え後特に目立ったメンテはしていないとの事。
実際の所、瓦は劣化し雨漏りが発生してしまい、止む無く屋根替えに至った訳なのですが、実際60年近く持った事はとても驚きです。
いかに瓦が日本の気候風土に適している材料であるかを如実に表しているところでしょう。


既存瓦と葺き土を撤去した所、アスファルトルーフィングが出てきました。
何となく桧皮が出てきそうな気がしましたが、ご時世なんでしょうかね。

雨漏りしていた場所の補修を完了させて新しい下地の施工です。

屋根の総面積が大きいため片面づつ作業を進行していきます。
シンプルな切妻屋根は色々と仕事がし易くて良いですね。
平場はあっという間に葺き終わり棟積みになります。

現在、日本瓦の棟には鉄筋を入れて地震の際に崩れにくくする仕事をしています。
この耐震棟は過去の震災により棟の破損が目立ったことにより開発され新築、改修問わずこのような仕事をしております。

屋根替え完了です。
着工前の写真を撮り忘れたのが残念ですが、これで完了です。
さてさて、次の屋根替えは40~50年先になる事でしょうが、この手の住宅(所謂古民家住宅)、仕事ができる様々な職人さんがいつまでいてくれるでしょうか。
新築住宅がある意味プラモデル化している昨今、この様な住宅のメンテナンスができる職人さんが少なくなっているのはとても残念なことではあります。
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